G7共同声明の要旨

G7共同声明の要旨

【世界経済】世界経済は引き続き困難な時期に直面している。我々の経済が長期的には回復力を有していると確信するが、短期的な世界経済見通しは悪化。経済状況はそれぞれ異なるが、米国住宅市場の低迷や国際金融市場の緊張状態、原油や一次産品の価格高騰の国際的な影響、その結果としてのインフレ圧力によって、景気見通しに対する下方リスクが残存している。新興市場国の経済成長が明るい点だが、世界的な圧力からの影響は免れ得ない。

 【国際金融市場】国際金融市場の混乱はいまだにチャレンジングで想定よりも長引いている。経済見通しが悪化する中、金融市場はリスク再評価や大きなレバレッジの解消、カウンターパーティーリスクの管理、バランスシート調整、資本増強、主要市場の流動性や機能の改善といった、相互に関連する問題に直面。リスク開示を改善し、資本を大幅に増強しようとする多くの金融機関の努力を歓迎する。

 持続的な成長を回復し、物価の安定を維持し、金融システムの円滑で秩序だった機能を確保するために引き続き緊密に協働する強いコミットメントを再確認した。資金調達市場の流動性減少に対応するための主要中央銀行による協調を歓迎し、国際金融市場の混乱に対応するための協調行動の重要性を認識する。

 特に、いくつかの中央銀行で最近とられた、貸付制度へのアクセスの拡大と受入担保の範囲拡大のための措置は、金融機関に流動性を供給し、市場機能の改善を支えることに寄与している。金融・財政政策を含め、経済活動を支援し、物価の安定を確保するためにとられたその他の措置を歓迎。必要に応じて、個別にあるいは共同して、それぞれの国内事情と整合的な措置を講じることに引き続きコミット。

 【通貨】強固で安定した国際金融システムが共通利益であることを再確認する。前回の会合以降、主要通貨において時として急激な変動があり、これらが経済や金融の安定へ与える影響について懸念している。引き続き為替市場をよく注視し、適切に協力する。人民元の柔軟性を向上させるとの中国の方針を歓迎しているが、経常収支黒字が増加し、国内インフレが上昇していることにかんがみ、人民元の実効為替レートのより速いペースでの上昇を促す。

 【FSF報告】昨年秋に金融安定化フォーラム(FSF)に対して、金融市場の混乱を引き起こしている国際金融システムにおける要因と脆弱(ぜいじゃく)性を特定する報告の提出を要請した。市場と制度の抵抗力を強化するための詳細な勧告を盛り込んだ報告をとりまとめたことについて感謝。G7は報告を強く支持し、勧告を実施することにコミット。FSF報告の迅速な実行は、国際金融システムの抵抗力を長期的に強化するだけではなく、信認の維持と市場機能の向上を支援する。

 FSF報告は5つの主要分野について、具体的かつ充実した勧告を行っている。その中で100日以内に実行しなければならない優先順位の高い勧告を以下に特定した。

 ○金融機関による複雑で流動性のない商品の徹底的・即時の情報開示

 ○国際会計基準審議会など基準設定機関は、オフバランス関連会社の会計・情報開示の基準を改善

 ○金融機関はリスク管理の慣行を強化。必要に応じ、自己資本を強化すべき

 ○7月までに、バーゼル委員会は、流動性管理に関する改訂ガイドラインを出し、証券監督者国際機構は格付け会社のための行動規範を改訂すべき

 FSFの以下の勧告を2008年末までに実施することを支持する。

 ○資本、流動性、リスク管理についての健全性監督強化

 ○透明性や価格評価の向上

 ○格付けの役割や利用法の変化

 ○リスクに対する当局の対応の強化

 ○金融システム危機への対応強化

 FSFおよびその作業部会に対し、報告書の勧告の実施を積極的にモニターするよう依頼する。バーゼル委員会などFSF参加機関が、08年末までに作業を終えるよう作業計画を加速させること、FSFの勧告が十分かつ効果的に実施されることが重要。6月の大阪会合におけるアップデートや秋のG7会合における包括的なフォローアップの報告を期待。金融の安定に対する主要なリスクについて早期に警告する能力を高める。FSFとIMFの間の協力の強化を歓迎。

 民間セクター参加者が金融システムをより良く機能させることに資する提案の作成に努力していることを歓迎。

 現在の金融市場の混乱は、金融セクターの適切な規制枠組みに関する広範な政策問題も引き起こした。金融システムが将来可能な限り効率的かつ安定的であることを確保するために変更が必要かどうか検討するため、規制枠組みを見直す重要性を再確認した。

 【IMF改革】国際金融の安定を確保するためのIMFの重要な役割を再確認。IMF改革に関する顕著な進展を支持。

 ○クオータ(出資比率)の改革についての合意を歓迎。低所得国の発言力を増大させつつ、新興市場国を中心とするダイナミックな国々の世界経済における比重が拡大していることをとらえた重要な一歩

 ○為替レートを含むサーベイランスの新しい枠組みの重要性を再確認し、着実かつ公平な適用

 ○年間1億ドルの歳出削減を含む、持続可能なIMF財政への進ちょくを歓迎。予算規模の維持が必要。保有金の一部の売却収入による投資プールの創設など新たな歳入源を支持

 これらの重要な改革は、IMFの正当性、実効性、信頼性を向上させるであろう。

 【国際貿易・投資】開かれた貿易・投資体制を維持することは、世界経済の繁栄を実現し、保護主義と闘ううえで決定的に重要。ドーハ開発ラウンドの成功裏の妥結が喫緊に必要なことを強調。投資の開放性に関するOECDの作業、および10月の総会までに政府系ファンド(SWF)の最良慣行(ベスト・プラクティス)を策定するとのIMFのコミットメントを称賛。アブダビ、シンガポール、米国により提示された政策原則は、これらのプロセスに対する有益なインプットとなろう。
    <日経新聞より>
posted by 為替っ子 at 21:17 | Comment(0) | TrackBack(0) | 為替 経済新聞

G7、為替市場に懸念表明・共同声明

G7、為替市場に懸念表明・共同声明
 7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議は11日夕(日本時間12日朝)、終了した。
同日発表した共同声明で「主要通貨において時として急激な変動があり、我々はこれらが経済及び金融の安定へ与えうる影響について懸念している」と表明した。
国際金融市場の混乱は「いまだに困難な状況にあり、我々の想定よりも長引いている」との認識を示した。


 世界経済の動向については「引き続き困難な時期に直面している」と強調した。
長期の回復を確信しているとしながらも「短期的な見通しが悪化した」点を認めた。
景気見通しを下振れさせるリスクとして米国の住宅市場の低迷、国際金融市場の緊張、インフレ圧力を列挙した。


 さらに声明では「資本を大幅に増強しようとする多くの金融機関の努力を歓迎する」と述べた。
情報開示の向上やリスク管理の強化、格付け会社の行動規範の見直しなどを盛り込んだ金融安定化フォーラムの報告を強く支持するとして、迅速な実行を約束した。   日経新聞より
posted by 為替っ子 at 21:11 | Comment(0) | TrackBack(0) | 為替 経済新聞
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